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12月28日

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 営業は27日までだったらしい。閉めるのが早すぎるとは思う。新年は7日からだそうだから、よそに比べるとだいぶ遅い。ただ、この商売気のなさは嫌いではない。自分達のペースを守って、末長く店を続けて欲しい。
 来年こそは、このめぐり合わせの悪さをなんとかしたい。厄年はとうに明けているので、万事がスロースターターな僕とはいえ、そろそろ復調してもいいはずなのだ。

 目当ての物は手に入ったので良しとする。来年はいいことがありますように。

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by TigerSteamer | 2014-12-28 11:22 | ツーリング | Comments(0)

秋のソナタ

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 削除したつもりはないのだけれど、なぜか消えてしまった。岩下コレクションに展示してあった「ドゥカティ アポロ」に関するネタと、大分県日田市夜明中町にあるカフェ、アウローラの「梨のパフェ」を紹介した記事だ。考えにくいことではあるけれど、ブログ更新用のアプリを手慰みにしていて操作を誤ったのかもしれない。

 前者はどうでもいいとして、後者はかなりショックだった。パフェをイングリット・バーグマン、コーヒーをハンフリー・ボガードに例えて、名画『カサブランカ』風に味付けした力作だった。梨の白とベリー系ソースの赤がまざりあって、薄桃色のカサブランカ(厳密には白以外はカサブランカではないらしい)を連想したことから、さらに捻って同名の映画を盛り込んでみた。書き上げるまでに半月ほどかかっただろうか。そういう意味では、アップロードした時点でアウローラには申し訳ないことをしたという自責の念があった。僕が念入りに書き上げた文章は長すぎて支離滅裂になるきらいがあり、敬遠されがちで誰の目にも留まらないのがお約束だからだ。だから考えようによっては消えてよかったのかもしれない。

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 まだ鬼が笑うくらい先の話には違いないけれど、あと2ヶ月ほどで今年も終わる。例年通り、秋口からこの時期にかけては何やかやと忙しくて、のんびり(何かのついでではない)ツーリングもままならなかった。だからむしろ、寒くなり始めてからが僕にとってのオートバイシーズンだ。もう梨の旬は終わりだけれど、阿蘇方面ツーリングの経由地である日田には、冬場に出回る「晩三吉」という種類がある。年内にもう一度くらいは、オートバイに乗って店を訪れたいと思っている。
 

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by TigerSteamer | 2014-10-25 16:53 | 食べ物一般 | Comments(2)

R100RT 〜 絵になる二人

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 アウローラの前庭に、僕のタイガー以外のオートバイが停まっているのを見たのは初めてだった。ドイツ製の古いオートバイとサイドカーは、おしゃれな佇まいのお店とあいまって、ちょっと悔しくなるくらい絵になっていた。

 BMW R100RTのスクリーンは、元になったR100RSのものよりも高さがあり、角度も切り立っている。市販車では初であり、ただでさえ疲れ知らずと評価の高いRSのフェアリングを、さらにツーリングユーザー向けに高めてある。この、後に大型クルーザーと呼ばれるスタイルは、代償として犠牲にしている要素が大きすぎるような気がして、少なくとも今までの僕はあまり好まなかった。オートバイとは基本的に風に抗い、または切り裂いて走るものだというステロタイプがあって、完全にシャットアウトするということ自体が無粋だと考えていたせいもある。ところが、背景を普段目にしている市街地から雄大な緑に溢れた郊外に挿し替えてみると、まるで違和感がなく溶け込んでいて、無粋どころか優美にさえ思えるから不思議だ。それがドイツの風土に培われた独特の意匠なのかもしれない。

 ライダーは熟年の御夫婦だった。ご主人がR100RTで奥様は側車なのかと思いきや、大柄な車体の陰にすっぽり隠れるようにして、ピカピカのW650が寄り添っているのを見つけた。この小柄で細身のモダンクラシックは、重厚なR100RTとは対照的に、いかにもトコトコと小気味よく走りそうだ。2台が連れ立てば、おそらく前を行くのは御主人に違いない。しかし、後をついて走りながら、常にペースを抑えているのは奥さんのような気がする。ひょっとしたら、舵取りを担っているのもそうだったりして。

 秋口の穏やかな午後を描いた風景画のなかで、哀れタイガーはもはや、テレピン油の染みのようにしか見えなかった。並べて駐車しようかとも思ったけれど、2台の仲の良さに水をさすのも気が引けて、少し離れたところに停めた。
 
場所
アウローラ
日田市夜明中町2297-3

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by TigerSteamer | 2014-09-29 23:51 | オートバイ | Comments(0)

暑中御見舞い申し上げます。

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 閉まってた。そうか、世間は盆休みか。僕のはだだの代休だ。
 

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by TigerSteamer | 2014-08-13 13:15 | ツーリング | Comments(0)

floreo(花は咲く)

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 アウローラのケヤキに花が咲き、いっせいに若葉が芽吹く頃、久しぶりに店を訪れた僕の耳に、嬉しいニュースが飛び込んできた。
 去年オープンしたこの店は、6月でちょうど1周年を迎えようとしている。その記念というわけではなかろうし、まだ暫く先の話にはなるけれど、今年の夏はパフェをメニューに加えるのだそうだ。

 初めて店を訪れた時に、アウローラにぴったりな梨を使ったスイーツについて、あれこれ夢想したことを思い出した。オープンから1年が経って、撒いた種が蕾をつけた。
 ケヤキの花の蕾は小さくて地味だ。若葉とともに花が咲くので目立たないけれど、よく見ると櫛切りにした梨の実を、精巧な細工を施したボヘミアガラスの器に盛り付けたような姿をしている。モチーフとしては梨の花も捨てがたい。花弁を模したデコレーションはどうだろう。決して甘すぎず歯切れの良い梨の果肉は、真っ白で楚々とした花びらにも通ずる。
 パフェのデザインは既に、ママさんの頭の中にあるらしい。アウローラのメニューは、どれもこれも美しい。同じ店内で手作りの雑貨も販売している、彼女のセンスの賜物だ。だからもう何の提案にもならないのだけれど、もし願いが叶うなら、こんなデザートも食べてみたい。

 どうか僕の特別なお店が、これからも陽の光をたっぷり浴びて、すくすくと枝を伸ばしますように。10年後も20年後も、夜明けとともに旅路を照らす道標でありますように。
 
店舗情報
アウローラ
大分県日田市夜明中町2297-3

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by TigerSteamer | 2014-05-20 20:00 | 食べ物一般 | Comments(0)

ある晴れた日のツーリング

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 その日は午後から自由に使える時間ができたので、出先からの帰りに少し足を伸ばして別府まで行ってきた。自宅から片道150km程だから、夕食までには行って帰ってこられる。温泉に浸かったり、ゆっくりと観光をする時間的な余裕はないけれど、食事を楽しむくらいなら十分だ。全行程を埋めるのはいかにも勿体ないけれど、部分的に高速道路を使って時間を短縮すれば、店のはしごだってできる。

 目当ての店と、そこで注文する品は決まっていた。もともと、どこで食べてもさほど美味しい物ではない。店構えが古いので独特のプレミア感が付与されるけれど、相対的に見て目を瞠るほどの味ではないというのが、インターネットで調べた概ねの評価だった。大分ではわりと有名な郷土料理店の、なんとも伝わり辛いニュアンスのスイーツだ。
 わざわざ遠方から、それだけを食べるために足を運ぶほどの物ではない。しかし、土産物屋で買い求めるような品とは一線を画すらしい。ツーリングのメインに据えるのはどうかと思うけれど、何かのついでがあれば試してみようと機会を窺っていた。それをたまたま思い出したのだ。

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 湯布院経由で別府へ。思いのほか交通量が少なかった。山間の一本道は残雪がまばらで、日中の気温によっては未だ凍結の恐れがあるからかもしれない。吹き出す水蒸気と硫黄のにおいに後ろ髪をひかれもしたけれど、ストレスのないワインディングを心ゆくまで堪能することの方が重要だった。そして春先の、まだ雪化粧のとけきらぬ由布岳の景観は大変に素晴らしく、気が付くと目的地の目と鼻の先にいた。ナビに表示された到達推定時間の半分にも感じられなかった。

 駐車場にオートバイを停め、ヘルメットとグローブを脱いだものの、店内を覗くまでもなく人気がないことに気付いた。その日は定休日だった。失望はなかった。なんと言うか、逆に清々しい気持ちになった。久しく忘れていた。逆説的ではあるけれど、これもソロツーリングの醍醐味だ。

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 帰りにアウローラへ寄った。ツーリングにはコーヒーさえあればいい。他には何もいらない。
 

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by TigerSteamer | 2014-03-15 09:30 | ツーリング | Comments(0)

Lucifer(魔王)

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 墨をこぼしたような夜の闇を切り裂いて、オートバイがひた走る。凍てつく冬の空気とバイザーが奏でる風きり音に混じって、カストラートの悲鳴がこだまする。しっかり閉ざしたはずの襟ぐりと袖口から、わずかに夜風が忍び込む。

Wer reitet so spät durch Nacht und Wind?
Es ist der Vater mit seinem Kind;
Er hat den Knaben wohl in dem Arm,
Er faßt ihn sicher, er hält ihn warm.

夜の風をきり馬で駆け行くのは誰だ?
それは父親と子供。
父親は子供を腕にかかえ
しっかりと抱いて温めている。

 アスファルトがキラキラと輝くのは、早くも路面が凍り始めたから。太腿の内側に力を込め、タンクを両側から締め上げる。背中を丸め、肘をたたみ、行く手を見据える。アクセルを握る手に力を込める、追いすがる闇を振り払うように。

"Mein Sohn, was birgst du so bang dein Gesicht?"
"Siehst, Vater, du den Erlkönig nicht?
Den Erlenkönig mit Kron und Schweif?"
"Mein Sohn, es ist ein Nebelstreif."

"Du liebes Kind, komm, geh mit mir!
Gar schöne Spiele spiel ich mit dir;
Manch bunte Blumen sind an dem Strand,
Meine Mutter hat manch gülden Gewand."

"Mein Vater, mein Vater, und hörst du nicht,
Was Erlenkönig mir leise verspricht?"
"Sei ruhig, bleibe ruhig, mein Kind;
In dürren Blättern säuselt der Wind."

息子よ、何を恐れて顔を隠す?
お父さんには魔王が見えないの?
王冠とシッポをもった魔王が
息子よ、あれはただの霧だよ。

「可愛い坊や、私と一緒においで。楽しく遊ぼう。キレイな花も咲いて、黄金の衣装もたくさんある」

お父さん、お父さん!
魔王のささやきが聞こえないの?
落ち着くんだ坊や
枯葉が風で揺れているだけだよ。

 ハイビームの照らす円だけが、真実の世界を映し出す。燭台を掲げた巨人達の足下を、オートバイは駆け抜ける。土を蹴たてるエンジンの鼓動は、背後に迫りくる追っ手の息遣いを消し去る。鬱蒼と繁る樹々は、今まさに閉ざされんとする魔王の手。その指と指の間を擦り抜ける。

"Willst, feiner Knabe, du mit mir gehn?
Meine Töchter sollen dich warten schön;
Meine Töchter führen den nächtlichen Reihn
Und wiegen und tanzen und singen dich ein,
Sie wiegen und tanzen und singen dich ein."

"Mein Vater, mein Vater, und siehst du nicht dort
Erlkönigs Töchter am düstern Ort?"
"Mein Sohn, mein Sohn, ich seh es genau,
Es scheinen die alten Weiden so grau."

「素敵な少年よ、私と一緒においで。私の娘が君の面倒を見よう。歌や踊りも披露させよう」

お父さん、お父さん!
あれが見えないの?
暗がりにいる魔王の娘たちが!
息子よ、確かに見えるよ
あれは灰色の古い柳だ。

 道のはるか先、夜の帳に隈取られて、ぼんやり浮かぶ窓の明かりを見つけたとき、ライダーの胸に安堵が芽生える。滲んで見えるのは涙のせい。バイザーの内側で逆巻く風にあらがって、目を見開き続けたせいだ。

"Ich liebe dich, mich reizt deine schöne Gestalt,
Und bist du nicht willig, so brauch ich Gewalt."
"Mein Vater, mein Vater, jetzt faßt er mich an!
Erlkönig hat mir ein Leids getan!"

「お前が大好きだ。可愛いその姿が。嫌がるのなら、力ずくで連れて行くぞ」
お父さん、お父さん!
魔王が僕をつかんでくるよ!
魔王が僕を苦しめる!

 オートバイを道路脇に停める。指先と爪先に鋭い痛みが走る。感覚は既にない。ヘルメットを脱ぐ手ももどかしく、小走りで扉に近づく。そして慄然とする。

Dem Vater grauset's, er reitet geschwind,
Er hält in dem Armen das ächzende Kind,
Erreicht den Hof mit Müh und Not;
In seinen Armen das Kind war tot.

父親は恐ろしくなり、馬を急がせた。
苦しむ息子を腕に抱いて
疲労困憊で辿り着いた時には
腕の中の息子は息絶えていた。

 煌々と灯ったあかりは誰のため。無慈悲にも罠にかかったことを告げる”closed”のプレート。ケヤキの王の哄笑。(夜間は営業していません)



 

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by TigerSteamer | 2014-02-08 02:00 | ツーリング | Comments(4)

Ede, bibe, lude, post mortem nulla voluptas.(解禁!)

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 夜明中町のアウローラから梨が届いた。11月の下旬から1月にかけてが旬の晩三吉という種類だ。
 実が大きくて汁気が多い代わりに、ざらつきがあって甘みよりも酸味が強い。歴史は古く、発見されたのは江戸時代後期。全国的にみても、今ではもう殆ど生産されていない・・・・・・と、そんな風に聞いていたから、正直なところ余り期待はしていなかった。ところがどうして、さほど酸味は気にならないし、十分に甘い。シャクシャクした舌触りは、いかにも梨の果肉であって、口の中に違和感が残るほどではない。食べでもある。大ぶりで黄金色の梨は、こころなしか安息日の終わりを告げる教会の鐘のようにも思える。あと十日ほどで厄年も終わりだ。

 ここのところ夜が遅くて、しばらくは梨が届いていることに気が付かなかった。それがかえって良かったのかもしれない。甘みを増した果汁が滴り落ちんばかりだ。こんなことなら、5個ではなくて10個を頼んでおけばよかった。バタバタして埃っぽい年末に、ホッとひといき彩りを添える小包だった。今年の年頭は果樹園、それもフルスイングの空振りで始まった。最後は大きく実った果実で締めくくる。ここに何か符合めいたものを感じるのは楽観的にすぎるだろうか。来年は、食べて、飲んで、遊ぶのだ。今年はこれでも控え目だったのだから。

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by tigersteamer | 2013-12-19 01:30 | 食べ物一般 | Comments(0)

festina lente.(ゆっくりと急げ)

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 このブログを見たライダーがアウローラを訪れたらしい。ちゃんと読んでくれている読者がいたということに驚き、この店で間違っていなかったという手応えに浸った。僕のお気に入りの店を好きになってくれただろうか。

 水面をわたる風と木漏れ日が心地良い。午前中に家を出て、昼前にこの店で最初の休憩をとる。コーヒーを飲みながら、これから始まる小さな旅に胸が沸き立つような気持ちを軽く抑える。そうすると、もっと高く飛べるような気がするのだ。

 さあて、今日はどこへ行こう。季節はもう秋だ、のんびりしていると日が暮れるよ。
 

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by tigersteamer | 2013-10-29 11:34 | ツーリング | Comments(0)

sol(太陽)

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 ずっと前から薄々気付いてはいたけれど、僕は本物のアホらしい。
 3連敗だ。いや、4度目の正直と言うべきか。以前にここに書いた夜明中町のアウローラへ行き、定休日に泣かされて帰る、ということを三たび繰り返した。毎週月曜と金曜が休みだから、他より少し多いのは否めないけれど、それを前もって把握しておきながら、7分の2の確率に引っかかり続けるというのは尋常じゃない。計画性は皆無であり、さんざんカムアウトした方向音痴人見知り思い込みの激しさと合わせて、とてもマトモな社会生活を送れているとは考えられない。自分の両肩を掴んでガクガク揺さぶりながら、「大丈夫か、本当に大丈夫か」と大声で確認したい気持ちで一杯だ。

 そろそろ良い頃合いじゃないかと思ったのだ。初めて店を訪れたのが8月の上旬だ。あれから1ヶ月以上経った。前回はアイスコーヒーだけだったから、本格的なツーリングシーズンを前に、もう一度足を運んでメニューを確認しておくのもいい。パフェを置くべきだとアドバイスしたのを憶えておられるだろうか。蒔いた種が芽を出しているかどうか、確認する意味もあった。
 ツーリングライダーの甘い物好きは、ライダーとしての適性と言ってもいい。言わば体質の問題だ。なにせ、オートバイに乗っている間はアルコールを摂取できないのだから、並の飲んだくれがオートバイを趣味にする筈がない。必然的に下戸で甘党が多くなる。もしくは飲みたいのを必死に我慢して、宿や自宅へ辿り着いた後の一杯を楽しみにオートバイに乗るという、普通に飲むのでは飽き足らなくなった末期的な輩のどちらかだ。

 非日常を満喫するという趣もある。普段は眉間にシワを寄せて仕事に勤しんでいる中年男性が、たまの休みにオートバイで出かけ、身も心も解放される。童心に帰る。どっちが速いかとか、音がどうだとか、スタイルがかっこいいかとか、おおよそ大人気ないことに夢中になる。そうした非日常の最右翼であり、普段の生活から最も遠いところに位置するのがスイーツなのだ。ゆえに多くのツーリングライダーは、非日常の〆にソフトクリームを食す。小洒落たデザートの類ではなくソフトクリームやパフェに偏るのは、働く男の発想の貧困さが由来している。
 考えてみれば、小粋なイタリア人はスーツ姿でジェラートを食べるし、アメリカの治安を守るポリスメンの主食はドーナツだ。それを食べるのに恥や衒いは必要ない。女子供の食べ物と決めつけ、暗黙のうちに恥ずべき行為と見做しているのは日本人だけだ。また、単調になりがちなルーティンに僅かなりと彩りを添えるため、ソフトクリームを活用する人もいる。詳しくは知らないけれど、血糖値をコントロールするのにいいらしいのだ。

 と、そんなことはどうでもいい。意外にもおやじライダーとソフトクリーム、パフェの相性が悪くないのは周知の事実であり、僕が説明するまでもない。肝心なのは、アウローラが大分及び阿蘇方面ツーリングのアタックキャンプとして機能するかどうかだ。日田といえば、近県在住のライダーとしては真っ先に一品街が浮かぶけれど、あそこは待ち合わせ場所であって、腹ごしらえをする場所ではない(関係者が読まないことを祈る)。

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 ランチは週替わりで、AとBの2コース。今回はタイカレーのセットを注文した。まろやかな味わいで、なかなかに美味い。前回の来訪時、奥さんの顔を見た瞬間に、この店は期待がもてると直感した。今回もまた間違いはなかった。
 これは余談だけれど(例によって全編余談なのだけれど)、僕は作る人の顔を見て料理の美味い下手を予想することができる。的中率は100%を誇る。これは生まれついての才能であり、超能力と呼んでも構わないと思っているのだけれど、残念ながら実生活の役に立ったことはない。戯言と読み飛ばしてくれて構わない。また機会があれば記事にすることもあるだろう。

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 ランチセットのデザートとは別に、ケーキのセットを注文した。その結果、しみじみと実感したことがある。梨という果物は実に不思議だ。ケーキと並んで果物が出てきた場合、どちらを先に食べるべきか迷う。甘味がお互いを打ち消し合うからだ。ほとんどの場合はケーキを後に、果物を先に食べるだろう。ところが、この日に食べた梨は負けていなかった。ケーキがぐっと甘さを控えていて、梨は「品種改良の終着点」とまで呼ばれる糖度の高い秋月梨だったのもあるだろうけれど、交互に口にしても遜色ない味わいで、邪魔しないどころか相手を引き立てている感すらある。初めて飲んだ梨ジュースが、これまた秀逸だった。枝から捥いだ瞬間から急速に味が落ちていく梨を、一切の混ぜ物なしで提供する。梨農家でなければ出せないメニューだ。

 僕は己の不見識を恥じた。梨園の高笑いが聞こえそうな気がする。アップルパイのような焼き菓子にしたてるとか、ぐつぐつ煮込んでコンポートにするとか、色々と想像して楽しんでいたのだけれど、そんな考えは消えてなくなった。梨はそのままか、ジュースにして食すべきだ。実際のところ、アウローラではパフェをメニューに加える予定はないそうだ。当たり前だ。大賛成である。パフェのデコレーションに使うだなんて一種の冒涜だ。
 決めた。ややもするとメインになりかねないけれど、今後はここをツーリングの中継地とする。願わくば、夜明けと共に旅路を照らす太陽とならんことを。

※ 勘違いしてしまいそうだけれど、一枚目の画像にある道路に面した扉は裏口なのだそうだ。本当の出入り口は横手にあるので、お間違えなきよう。(間違えた人より)
 

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by tigersteamer | 2013-09-21 23:54 | ツーリング飯 | Comments(2)