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スープの包容力

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使った金額1,000円未満
評価(星4つ)
 仕事帰りに、麺屋 一成へ寄った。
 メニューも見ずに「こく味」を注文する。今夜あたり、ぜひとも燃料を補給しておきたかった。これでなければ駄目なのだ。
 この店は僕のお気に入りではあるけれど、とくべつ頻繁に通っているわけではない。一時は三食ラーメンも珍しくない食生活を送っていたけれど、最近ではどうしても食べたくなった時にだけ、限られた店にしか行かなくなった。悲しいかな、おそらくは歳のせいだ。

 ヘロヘロのヘナヘナになった時、精をつける為に食べる物と言えば、貧しい食文化に身を置く僕の場合だと、ニンニクをしこたま入れたラーメンくらいしか浮かばない。
 本当なら焼肉や鰻と言いたいところだけれど、疲労防止ではなく、すでにヘバってしまってからだと脂っこいものは逆効果で、スタミナ回復どころか逆に消耗する結果になるそうだ。しかし、栄養士推薦の野菜スープなんぞを飲んだところで効果があるとも思えないわけで、ならばプラセボ効果(?)に期待してラーメンとなる。ツルツルっと入るからというのもある。それだって十分に脂っこい食べ物だから、五十歩百歩もいいところなのだけれども。

 普段は絶対にラーメンにはニンニクを入れない主義だ。客の前に出てきた時点で完成された味なわけだから、わざわざ余計なものを足して味を崩すことはないと思うからだ。実際、ニンニクを入れて美味しくなるラーメンに巡り合ったことがない。
 いや、ないわけではない。確かに味は変わるけれど、崩れるというわけではなく、ニンニクの刺々しさがスープのコクとまろみに上手く絡み取られて、別の美味しさに化ける場合がある。紅生姜や辛味ダレにも言えることで、これをスープの包容力と呼んでいる。
店舗情報
一成
福岡県筑紫野市原田1丁目8−7

by tigersteamer | 2013-02-25 23:53 | 食べ物一般 | Comments(0)