<   2014年 10月 ( 6 )   > この月の画像一覧

秋のソナタ

b0190505_1944935.jpg

 削除したつもりはないのだけれど、なぜか消えてしまった。岩下コレクションに展示してあった「ドゥカティ アポロ」に関するネタと、大分県日田市夜明中町にあるカフェ、アウローラの「梨のパフェ」を紹介した記事だ。考えにくいことではあるけれど、ブログ更新用のアプリを手慰みにしていて操作を誤ったのかもしれない。

 前者はどうでもいいとして、後者はかなりショックだった。パフェをイングリット・バーグマン、コーヒーをハンフリー・ボガードに例えて、名画『カサブランカ』風に味付けした力作だった。梨の白とベリー系ソースの赤がまざりあって、薄桃色のカサブランカ(厳密には白以外はカサブランカではないらしい)を連想したことから、さらに捻って同名の映画を盛り込んでみた。書き上げるまでに半月ほどかかっただろうか。そういう意味では、アップロードした時点でアウローラには申し訳ないことをしたという自責の念があった。僕が念入りに書き上げた文章は長すぎて支離滅裂になるきらいがあり、敬遠されがちで誰の目にも留まらないのがお約束だからだ。だから考えようによっては消えてよかったのかもしれない。

b0190505_1845565.jpg

 まだ鬼が笑うくらい先の話には違いないけれど、あと2ヶ月ほどで今年も終わる。例年通り、秋口からこの時期にかけては何やかやと忙しくて、のんびり(何かのついでではない)ツーリングもままならなかった。だからむしろ、寒くなり始めてからが僕にとってのオートバイシーズンだ。もう梨の旬は終わりだけれど、阿蘇方面ツーリングの経由地である日田には、冬場に出回る「晩三吉」という種類がある。年内にもう一度くらいは、オートバイに乗って店を訪れたいと思っている。
 

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-25 16:53 | 食べ物一般

ロンドンバス コーリング sanpo

b0190505_23174684.jpg
b0190505_23174776.jpg
b0190505_23174834.jpg

 わざわざ探しに行ったわけではない。糸島方面に行く用事があって、オートバイで海沿いを流していたら偶然みつけた。以前、ちょっとだけ書いたお店だ。よくぞこんなに良い場所を見つけたものだと感心した。移転する前と較べたら雲泥の差だ。周りに競合する店が多いのが玉に瑕だけれど、この上ない絶好のロケーションだ。

 今度はもっと時間に余裕がある時に来よう。できれば平日がいい。二見ヶ浦-弁天橋間のサンセットロードはオートバイで走るには絶好の道なのだけれど、休日はなぜか異様なくらいマナーの悪いライダーが多い。とばしたくなる気持ちもわからないではないけれど、対向車線を走ってきたオートバイが平気でセンターを割ってくるのでヒヤヒヤする。皆さんも事故には気をつけて、セーフティライドでいきましょう。
 
店舗情報
糸島 LONDON BUS CAFE
福岡県糸島市志摩野北

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-19 15:17 | ツーリング

年老いた父

b0190505_10292449.jpg
b0190505_1029258.jpg
b0190505_10292697.jpg
b0190505_10292799.jpg

 阿蘇山田牧場の敷地内に鎮座する1台の小柄なトラクター。マッセイハリス社製TE20は1946年イギリスに生まれた。彼はその基本的な構造をあますことなく子らへと伝え、それは今もなお全ての子孫たちに脈々と受け継がれている。言わば父親的な意味を担う名機だそうだ。
 もう動かない彼の横に佇んで、はるか遠い時代に思いを馳せると、僕の知らない昔の話が聞けたような気がした。年老いた父親はその仕事を終え、自分の働いた牧場で静かな眠りについている。
 
場所
山田牧場
熊本県阿蘇郡西原村大字小森1843

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-18 09:03 | 雑記

リンダリンダ

b0190505_139355.jpg

 ライディングウェアを語るに相応しい季節がやってきました。本格的なオートバイシーズンを前に、今年も備えは万全です。オシャレとかファッションなどという言葉とは対極にあたる僕のライディングウェア(普段着も)を紹介します。

 基本は年がら年じゅうTシャツです。春夏の定番であるノーマルなダーク系単色Tシャツが、秋口あたりからのダーク系単色ロングTシャツを経て、これからの季節はダーク系ヒートテックと単色Tシャツの重ね着へと移り変わります。冬場は寒さがこむにつれてヒートテック(ダーク系)を最大4枚まで増やしながら乗り切り、春先から夏にかけては今のと逆の順でダーク系Tシャツ1枚へとシフトします。下はジーンズ一択ですが、ダーク系インナーとの間にヒートテックのダーク系タイツとカドヤのレッグウォーマー(ダーク系)を着用することもあります。ちなみにアウターはダーク系の代名詞、カドヤ(非レザー)しか持ち合わせがありません。

 厳冬時の不足分は根性で乗り切ります。マウントの緩んだ空冷縦置きVツインエンジンの如く全身を小刻みに揺らしながら、周囲に邪悪な暗黒のオーラを感じさせられれば完璧です。なんならドブネズミと呼んでいただいて結構。いいんです、写真にはうつらない美しさがあるから・・・いやある。きっとある。あると信じたいところです。



 

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-17 01:13 | ツーリング

岩下コレクション ①

b0190505_4392427.jpg

 だいぶ前のことになるけれど、大分県の由布院にある『岩下コレクション』に行ってきた。いわゆるオートバイ博物館だ。ここ数年、月に一度はツーリングがてら別府に行く用事があって、前を通りがかるたびに気にはなっていた。オートバイを趣味にしている手前、一度くらいは見ておいても損はないと思う反面で、なんとなく気乗りがせずに先延ばしにし続けていた。今にして考えてみれば、幾度となく素通りしてきた理由がわからないでもない。おそらく僕は、オートバイの歴史だとか、ヒストリックマシンなどというものには、あまり興味がないのだ。決して博物館が苦手というわけではないのだけれど、ことオートバイに関しては、造型やメカニズムをつぶさに眺めたり、教養として身につけたいという知的な希求心に乏しいのかもしれない。

 その日はたまたま雨に見舞われて、軒を借りるつもりで立ち寄った。雨具は持って出ていたけれど、ちょうど良い機会だと思ったのだ。オートバイという言葉に食いついてはみたものの、そんなことでもなければ、一生行くことはなかったかもしれない。

b0190505_171295.jpg
b0190505_4392564.jpg

 本田宗一郎氏とホンダの物語は、僕らの世代にとって木下藤吉郎や二宮金次郎くらいの重みがある。だから、入ってすぐのところに展示されてあったホンダのオートバイ第1号車には強く惹かれた。日本に最も勢いがあった時代、その原動力となった町工場の息吹を感じた。荒削りで剥き出しのエネルギーだ。しかし、2号車3号車と順を追うごとに、その輝きは僅かずつ薄れていった。

b0190505_4392610.jpg
b0190505_20135384.jpg

 続いて展示されているカブの行列には、まったくと言っていいほど興味がわかなかった。よくぞ集めたものだと感心しはしたけれど、似たような物を分類もせずに並べる意味があるだろうか。おそらくオーナーはホンダ車のマニアなのだろう。この陳列順はホンダの歴史を辿っているのに違いない。他にも、昭和の初期に生まれ既に倒産した国内のオートバイメーカーによるものや、海外のビンテージマシンが所狭しと並んでいた。見る人が見れば宝の山に映るのだろう。手当たり次第に写真を撮ったけれど、古いということ以外は何がどう凄いのか、僕にはよくわからなかった。

b0190505_4392725.jpg

 列の末尾には、たけぞうさんのと同じCB750Fourが飾ってあった。隣はGL1000だ。2台とも知人が所有しているオートバイで、その分だけ親しみが感じられた。他にCBX1000やモンキーなども展示されていた。僕がそれらに惹かれるのは、時代背景を共有しているからだ。博物学的な見地ではなくて、単なるノスタルジーに近い。

b0190505_4392747.jpg
b0190505_4392820.jpg
b0190505_4392975.jpg

 上から、フォルクスワーゲンのエンジンを搭載したブラジル製のオートバイ『アマゾネス』。『長江750』はBMWの中国製コピー(と断じるには複雑すぎる背景があるらしい。詳しくはWikipediaを参照のこと)。ドゥカティ初のL型エンジン搭載モデル『アポロ』。名前はアメリカのアポロ計画に由来している。時価にして1億円以上だそうだ。
 ここに及んで、自分が実はオートバイ好きではないのではないかという疑問が生じた。確かに物珍しくはあったけれど、どれ一つとして僕の心を動かすオートバイはなかったからだ。

b0190505_4392963.jpg

 やがて1台のオートバイが目に留まった。ドゥカティMHR(マイク・ヘイルウッド・レプリカ)だ。まだ十代の頃に一度だけ、大阪のとある峠道でコイツに出くわしたことがある。僕の乗るVT250スパーダを、いとも簡単に抜き去った。MHRのライダーはコーナーを攻めているという風ではなかった。それでも結構なペースで走っていたように思う。必死に追いかけたけれど、しばらくは付かず離れずの距離をユラリユラリと併走した後で、あっさりと千切られた。まるで相手にならなかった。免許を取って1年も経たない頃だったから、オートバイの性能というよりは、単に運転技術の問題だったのかもしれない。当時の僕はMHRの名前すら知らなかったけれど、緑と赤の珍しいカラーリングと、流行りの国産レーサーレプリカとは似て非なるフォルムだけが、くっきりと脳裏に擦り込まれた。ずいぶん後になって、オートバイ雑誌のグラビアで名前と素性を知った。オートバイ史に残る特別な一台であることが嬉しかった。不思議と牧歌的な音をたてて走る、見たこともない美しいオートバイだった。

 陳腐なことを言っている自覚はある。的外れな感傷には違いないけれど、なにやら血肉を抜き取られて、剥製にされた野生動物のような痛々しさだった。僕の記憶に焼き付いた在りし日の姿と、目の前のオートバイが同じ物だとは思えなかった。カウリングに蛍光灯の光が反射して、ハリボテにニスを塗ったかのような安っぽさを感じた。

b0190505_4393183.jpg

 おそらくスペースの問題もあってのことなのだろう。もう少し余裕をもって、その時代に思いを馳せる為の資料などが充実していたら、僕にも楽しめたかもしれない。動かないオートバイは鉄屑と同じだなどと極論に走る気はないけれど、隅っこで埃を被っていたモトコンポが何かを象徴しているようにも感じられた。あるいは、そこまで僕の気を滅入らせたのは、いつ止むとも知れない雨音と、窓から弱々しく差し込む陰鬱な外光のせいだったのかもしれない。妙に打ちひしがれた気分だった。
 

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-10 04:40 | オートバイ

Ducati Scrambler 〜 買わない男

b0190505_6121767.jpg
b0190505_612187.jpg
b0190505_612184.jpg

 Facebookのタイムラインに流れてきたトピックを読んでからというもの、コレのことで頭がいっぱいだ。さらに言うなら、バイク歴二十数年にして、ドゥカティに食指が動くのも初めてだ。寝ても覚めてもスクランブラーの事ばかり考えている。ここまで重症なのは、トライアンフのスピードトリプル900に憧れて限定解除をした22歳の夏以来ではなかろうか。ふと気がつくと、リヤを滑らせながらダートを駆け抜ける自分を想像したり、月々の支払いを考慮に入れつつ、現実的にやりくりする算段を始めていたりする。このままいくと、大きな過ちを犯してしまいそうで恐ろしい。

 こういう時は、ひとまず距離をおいて、第三者視点でクールダウンを図るに限る。自分の求めるものを冷静に分析し、対象と比較してギャップを見出す。理想と現実を見極め、公約数から方程式の答を洗い出す。そうして無駄をそぎ落とした結果・・・








 ここまでスリム化に成功した。僕の求めるものはコレで間違いない。早まらなくて本当によかった。
b0190505_6122021.jpg

 

[PR]
by TigerSteamer | 2014-10-05 06:10 | オートバイ